訪問介護とは

まずはじめに、訪問介護についてご説明いたします。訪問介護とは、日常生活をこれまで同様に営むことが難しくなってしまった要介護の人向けに、介護福祉士やホームヘルパーが自宅に訪問し、生活の介助を行うという仕事です。具体的には、入浴、排泄、食事、掃除、洗濯、調理、外出移動のサポート等となり、多岐に渡るお世話をするサービスです。

 

訪問介護を利用できるのは、要介護と認定された居宅における生活者に限りますが、ここでいう居宅は「自宅」「一部老人ホーム」が該当します。歳を重ねると誰もが、自分一人で生活をしていくことが徐々に難しくなってくるものですが、出来るだけ希望する生活を営めるようサポートできるかを追求することが訪問介護の仕事であり、社会的な役割でもあります。

訪問介護の対象者

介護保険で訪問介護を受けることができるのは、要介護1~5の認定を受けた人です。自力での生活が難しく、日常生活を送るために他者の介助を必要とする人が要介護1~5の認定を受けます。また、要支援1~2の認定を受けた人は、介護予防訪問介護というサービスの利用が可能ですが、週に何度までといった具合に、利用回数の制限があります。

 

また、介護予防訪問介護は、あくまでも要介護状態への予防を主目的とするため、本質的には自立を目指す支援となります。そのため、身体介護より生活援助を目的とする内容が重要視されます。

訪問介護のサービス内容

訪問介護は大きく3種類に分けることができます。
「生活援助」「身体介護」「通院時の乗降車等の介助」となります。

 

 

▼生活援助

生活援助は、日常生活の援助のことで、本人の代わりに身の回りのお世話をするサービスとなります。掃除、洗濯、調理、衣類整理、買い物、薬の受け取り等を行います。生活援助は、あくまでもご利用者様の日常生活を支援することが目的となるため、料理・洗濯・掃除等はご利用者様の意向に沿うサービス提供ができるよう、心掛けて取り組みます。訪問介護のサービスは、ご利用者様ご本人の自立を支援することが目的でもあるため、行える生活支援には制限があることに加え、家事を行えるご家族様が同居されている場合は、生活援助については利用することができません。

 

 

▼身体介護

身体介護は、利用者の身体に接触して行われるサービスです。食事の介助、衣類の着替え援助、入浴の介助、トイレへの誘導やオムツ交換といった排泄介助、身体の清拭、体位変換などが主で、利用者の状況と要望に合わせて行われます。身体介護は、厚生労働省によって訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等として、以下のように定義付けられています。

 

・利用者の身体に直接触れて行う介助サービス
・利用者の自立支援・重度化防止のためのサービス
・その他の専門的知識・技術を要する生活上のサービス

 

(厚生労働省:「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について」の一部改正について

 

 

利用者の身体に直接触れて行う介助サービス】

・食事介助

(食事姿勢の確保、配膳、摂食介助、服薬介助、口腔ケア、等)


・排泄介助

(衣服の着脱、排泄の補助、手洗い等の生活介助、居室~トイレ間の導線確保、等)


・行為介助、清拭

(着替えの準備、衣服の着脱、身体の清拭、等)


・入浴介助

(浴室への導線確保・安全確認・移動介助、脱衣室や湯温の確認、衣服の着脱、洗髪や湯あみの介助、身体の洗浄、等)

 

 

利用者の自立支援・重度化防止のためのサービス】

・声かけをしながら見守る

(服薬、入浴、更衣、移動時の歩行、ベッドの出入り、等)


・利用者と一緒に行う

(洗濯、ごみの分別、調理・配膳・後片付け、部屋の掃除や整理整頓、シーツや布団カバーの交換、等)

 

 

【その他の専門的知識・技術を要する生活上のサービス】

・たんの吸引や、経管栄養等の医療行為を含む身体介護を指す。


・嚥下が難しいご利用者様に提供する流動食の調理も、専門知識や技術を要することから、医師の指示がある場合に限って行うことが認められている。


・医療行為は、介護事業者から都道府県に申請や登録を行うことが必要で、同サービスを実施できるのは、介護福祉士および一定の研修を受けた介護職員等に限られる。

 

(厚生労働所:介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度

 

 

▼通院時の乗降車等の介助

通院時の乗降車介助は、介護タクシーのサービス領域で、利用者が自宅から通院する際に訪問介護職(ホームヘルパー)が、乗車、移送、降車の介助を行います。また、乗車前や降車後の屋内外の移動についても同様に介助を行い、利用者の受診における移動介助の全般を行うというものです。こちらに関しては、費用が自己負担となるため、通常の介護に関する費用の他に利用者が別途支払う形となります。

 

 

▼その他:同行援護

主に視覚障害を抱えるご利用者様に、移動に伴う支援や、外出先における代筆や代読を含む必要な視覚的な情報の支援を行う介護サービスです。

 

(藤沢市社会福祉協議会:主なサービス内容

 


▼その他:移動支援

障害をもつご利用者様に対して、外出時の支援を行う介護サービスです。社会生活を営むうえで必要不可欠な外出や、余暇活動を通じた社会参加のために行う外出等、様々な目的に応じて必要な移動の支援を行います。

 

(藤沢市社会福祉協議会:主なサービス内容

 

 

▼その他:重度訪問介護

常時の介護を必要とする、肢体の不自由や重度の知的障害、精神の障害をお持ちのご利用者様に、比較的長時間にわたって総合的なサービスを行います。

 

 

【居宅】

・食事、入浴、排泄、他(身体介護)
・調理、洗濯、掃除、他(家事支援)
・生活等に関する助言、他(相談支援)
・その他、生活万般にわたる援助

 

 

外出】

・移動中の介護全般

 

(障害福祉情報サービスかながわ:重度訪問介護

訪問介護で気を付けたい点

訪問介護は、要介護者の援助が基本です。


家事代行等とは違い、日常生活に支障がない利用者本人以外の家族への支援は含まれず、そのような場合は介護保険の給付対象になりません。一例としては、本人以外の食事、買い物、選択、来客対応、ペットの世話、庭の手入れ、部屋の片づけ、金銭管理、外出援助、床擦れ・創部の処置、服薬援助、カテーテル等の医療器具の管理、等が挙げられます。


利用者本人を対象として、痰の吸引、経管栄養、等は介護福祉士や一定の研修を受けた介護職員に限り、一定の条件下で行うことができるようになっています。

 

【訪問介護で利用できないサービス】

ここでは、訪問介護で利用できないサービスの代表的な内容を記載していますので、参考にしてみてください。

 

▶ 日常生活支援に該当しない内容

・商品販売や留守番行為
・ペットの散歩や世話
・家具の修理や電球の交換
・散歩の付き添い
・草むしり
・郵便物の投函、等

 

▶ 医療行為

・摘便
・インスリン注射
・たんの吸引
・床ずれの処置、等

 

▶ ご利用される本人以外への行為
・家族分の食事を作ってあげる
・子供の面倒を見る
・利用者以外の部屋の掃除
・来客の対応、等

訪問介護サービスを提供する事業所の体制と職員

訪問介護を行う事業所は、身体介護中心型、生活援助中心型にわかれますが、訪問介護事業の運用をしていくためには、サービス提供責任者、ホームヘルパー、常勤管理者の3職種の人員が必要になります。それぞれの職種に必要となる要件を確認していきましょう。

 

【サービス提供責任者】

訪問介護員(スタッフ)とサービス利用者のパイプ役になるのがサービス提供責任者です。訪問介護サービスの利用申し込みに関する調整、訪問介護計画書の作成、訪問介護員への指示、訪問介護員の業務管理、訪問介護員の研修や指導が主な仕事内容です。サービス提供責任者は、常勤で、利用者40人に対して1人以上である必要があります。また、同責任者に就くには、介護福祉士、実務者研修修了者、介護職員初任者研修修了者、旧介護職員基礎研修修了者、旧訪問介護員(ホームヘルパー)1級、または旧2級過程修了者のいずれかの資格が必要です。


▶ サービス提供責任者が満たすべき要件

以下のいずれかの要件を満たす必要があります。
・介護福祉士
・実務研修修了者
・旧介護職員基礎研修課程修了者
・旧ホームヘルパー1級過程修了者

 

【訪問介護員/ホームヘルパー】

利用者の自宅を訪問して、生活援助、身体介助等を行います。事業所として、介護福祉士か訪問介護員を、常勤換算で2.5人以上配置する必要があります。

 

▶ 訪問介護員/ホームヘルパーが満たすべき要件

訪問介護を行う職員は、以下のいずれかの要件を満たす必要があります。また、その訪問介護職員を常勤換算で2.5人以上配置しなければなりません。
・介護福祉士
・実務者研修修了者
・初任者研修修了者
・旧介護職員基礎研修課程修了者
・旧ホームヘルパー1級過程修了者
・旧ホームヘルパー2級過程修了者
・看護師・准看護師

 

【常勤管理者】

事業所の責任者を指し、管理の職務に専任従事するポジションです。常勤で1人を配置する必要がありますが、同一事業所内の他職務や、同敷地内の他事業所の職務を兼任することは可能です。

訪問介護の費用

訪問介護の費用は、利用時間によって変わってきます。
依頼自体が「実施事項+何分」という形で、内容と要する時間で依頼するため、依頼の内訳によって変わってきます。また、介護保険サービスの金額は、全国一律の単位で決められています。
基準値は「単位=10円」となっており、厳密な単位あたりの金額は地域によって異なります。区分された8地域毎に地域単価が設定されており、その地域単価は、都市部は高い傾向にあります。

訪問介護事業所イルソーレは、自立支援をサポートします

神奈川の訪問介護事業所は多岐に亘る生活支援を行っており、ご利用者様に寄り添いながらサービスを展開しています。ご利用者様がより安心して豊かな生活を送るための自立支援にも余念がなく、生活に関する適切なアドバイスを送りながらサポートしている訪問事業所です。近年、高齢化が進んでいる影響で、特にご高齢の方から訪問介護の需要が高まっており、業務拡大を目的に一緒に働きたい方を募集中ですのでぜひご検討ください。
前職で経験をお持ちの方はもちろんのこと、介護に携わったことのない方でもお気兼ねなくご応募いただけ、先輩スタッフが徹底的にフォローいたします。スタッフの負担を軽減すべくICTを導入し、事務作業を効率的に削減しておりますので、介護に挑戦したい方、経験を活かしたい方はぜひご応募ください。

イルソーレは、藤沢地域・横浜戸塚地域で訪問介護サービスを展開

神奈川にある訪問介護事業所イルソーレは、ご利用者様の自立支援・生活の援助について幅広いサービスを提供しています。過去にご利用いただいた方からは「しっかりと生活のサポートをしてくれる」「気持ちに寄り添ってくれる」など、嬉しいご感想を頂戴しており、更なる体制強化や業務拡大に向けて一緒に働く仲間を募集しています。
イルソーレでは、ご利用者様とコミュニケーションを取りながら、お気持ちに寄り添って自立支援を行うことにも努めています。人とのつながりを意識し、それぞれの業務に丁寧に取り組める方を募集していますので、興味をお持ちの方はぜひお電話にてご連絡ください。

イルソーレは、豊かな生活をサポートします

訪問介護事業所イルソーレは、生活支援から自立支援に関するアドバイスまで幅広い業務に携わっています。

現在新たに訪問介護に携わりたいとお考えの方を募集しており、正社員として働きたい方や、アルバイト・パートとして週一日から働きたい方も募集していますので、ぜひご応募ください。経験の有無や性別を問うことはなく、ブランクがある方でもご応募いただけます。

イルソーレはスタッフが長期的に安心して働けるような職場づくりにも積極的に取り組んでおり、ICT導入での事務作業による負担の軽減、各種報酬手当や交通費支給などの待遇も備えています。これからの業績アップや更なる信頼の獲得に向けて貢献したい方はどなた様もぜひお問い合わせください。